図書紹介

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I淀屋橋上のデートスポット
(本文より抜粋)

 江戸時代には水運の要として大繁盛した土佐堀川の淀屋橋は、お米をはじめ各地の特産物の陸上げと陸送の拠点であったが、今はキャリアウーマン、ビジネスマンのデートスポットであり、貴重な喫煙コーナーになっているようだ。
  また、土佐堀川によって視界が広がるので、開放感に浸る格好の憩いのスポットでもある。ビジネス街が近いのでアフター5の始るスタートラインでもある。ここに立つ人たちのお顔はどなたも明るい表情の人が多いようにおもわれる。熟年の人々に親しまれているクラシックな街灯、大正モダンの日本銀行、市民のシンボルの大阪市役所と改装された旧中之島公会堂がやや遠くに見え、大阪で一番落ち着いた都会的憩い空間ではないだろうか。
  人を待つ仕草はさまざまだが、その姿は大方喫煙かケータイである。喫煙者は昔と違って喫煙場所が限られているので、この開放的なスペースの一角に空港のような喫煙スタンドを設置して開放させてあげたらどうかと同情してしまう。清濁混合・同居も時にはよいのではないか。
  また、ケータイと睨めっこをしている姿をよく見掛けるが異様さえ感じる時がある。外人なら一層、そう思っているかもしれない。大人にとってケータイは赤ちゃんのおしゃぶりのような役割を果たしているのかなと思うときがある。

 最近、橋梁が疲労亀裂を起こして真二つに折れて崩壊し、死傷者が大勢でたという事故がアメリカで発生している。アメリカは2年に一度の検査、日本は5年に一度の検査の制度になっているようだが、日本の橋は大丈夫だろうかとニュースは指摘していた。ここにも日本の危機管理意識の希薄さが浮かぶ。ニュースは続く。現在、全国に14万基の橋があるが、50年以上経過しているものが88,000基。寿命は70年といわれているが金属疲労による亀裂、崩壊は大丈夫だろうかとのご指摘。
  経済成長と比例する交通量の増加などを勘案すると70年の寿命は疑ってみる必要がある。公共物も生きものと考え、情勢変化によってメンテ基準をフレキシブルに変える姿勢が大切だと思う。人間の命も公共物の命も使われ方で決まるのである。このデートスポットも永遠ではないのである。

 

著者紹介/熱田親憙・あつたちかよし

プロフィール

2009/04/17
現住所 兵庫県宝塚市野上2-4-16-206 電話 0797-72-1114.

1936年千葉県に生まれる。早稲田大学理工学部数学科卒業。東京工業大学中退。関西学院大学大学院総合政策研究科卒業。1960年三洋電機株式会社入社し、シングル家電ブランド「It’s」を開発。1995年同社を退社して関西国際大学に転職。同大学教授を経て、現在同大学および関西学院大学非常勤講師。
ネパールとの家族的関係から、ヒマラヤ山麓の風土病;ヨード欠乏症に取り組み、NPO法人「ネパール・ヨードを支える会」理事長として活躍中。一方、ボランテイア資金を得るため画業活動も活発で、熱田親憙 水彩画展(近鉄阿倍野店2006)、熱田ちかよし 水彩画展(大丸梅田店2008)など個展開催。
主な著書としては、藍色マーケティング/ サンヨーIt’s 開発物語(ダイアモンド社1992)、ネパールボランティア旅日記(自費出版1992)、避難生活から学ぶ心の防備( 株) かんぽう2001)、アジアの瘤ネパールの瘤(春風社2003)、毎日新聞連載「御堂筋ものがたり」55回(20007~20008)など他多数。
ホームページ「熱田画廊」http://www.atsuta-garo.com/


「御堂筋ものがたり」
販売価格
0,000円(税込、送料別)
体  裁
○○判 ○製 本文000頁(全カラー)
発行日
2009年○月下旬発行予定